人は葛藤で育つ。困難を避ける子育てがもたらす「精神の未熟化」
おはようございます。公認心理師・ビリーフチェンジ心理セラピストの宮﨑くみこです。
ちょうどブログを書こうかな。と思いパソコンを開いたら、Yahoo!ニュウースの記事が目に入りました。
それはコチラ↓ ↓ ↓
小学生の暴力が過去最多の皮肉。「いい子」に育てようとした親が、知らぬ間に奪ったもの。
そこには皮肉な現象が書かれていました。
私達心理を学んでいた者が、ずっと懸念し警鐘を鳴らしていたことが、こうして記事になる時が来たな。と、思いました。
今回は、今までも沢山書いてきた部分ですが、大切なことなのでもう一度【根本的に何が起きているのか?】の部分を書いてみたいと思います。
もくじ
1-1|幼稚な暴力
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・いい子に育てたい ・失敗させたくない ・嫌な思いをさせたくない ・特別な力、能力を育ててあげたい |
そんな【優しい「つもり」の子育て】が、知らぬ間に【子どもの力を奪い】結果として【精神年齢の低下による「幼稚な暴力」】を生み出している。というものです。
この記事を読んで、今の子育てが抱えている深い課題が浮き彫りになったように感じます。
実際、現在社会の中で起きている犯罪等も【幼稚なもの】が多く【責任から逃れる】【考えればわかるだろうに】といった内容も少なくありませんね。
1-2|「ありのまま」をはき違える社会
近年【ありのままを大切にしよう】という価値観が広まりました。それ自体はとても大切な視点だと思います。

しかし同時に、こんな誤解も広がっています。
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・子どものワガママも「ありのまま」だから受け入れるべき ・嫌がる事をさせると可哀そう ・困ったことが起きたら、早めに介入して解決してあげるのが親でしょ |
そうしてその結果、子どもは以前よりも【自分で考える】【失敗と向き合い糧にする】【自分の意見を伝える】【心の折り合いを自分でつけれる】等の生きていく中でとても大切な【経験】を奪われています。

記事でも書かれていたように【親だけの課題】ではもちろんありませんが、そのような社会の変化や状況も加味した上で、親自身ができることは何なのか?
その辺りを私は考えていきたいと思います。
発達心理学では、子どもが【自制心】や【共感性】を育てる為には
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・思い通りにならない経験 ・摩擦 ・葛藤の中で考えること |
等が、必要不可欠だとされています。

しかし、今はその機会が極端に少なく「イヤだ!」「無理!」「やりたくない!」と言えば、大人が状況を調整してしまう環境では、
子どもが「内側の力」を育てることは難しくなります。
1-3|精神年齢が下がると人は「幼稚な暴力」を選ぶ
今起きている【暴力の増加】は、記事でも書いてあったように昔と比べて【気性が荒い子が増えた】わけではありません。
【精神的に幼いまま、身体だけが成長してしまっている】ということが課題
なんです。精神年齢が低い状態では、
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・気持ちの整理が自分でできない ・言葉で伝える前に手が出る ・自分と他者の境界があいまい ・欲求が通らないとパニックになる |

といった反応が起きやすくなります。一見【発達しょうがい】かのような反応なので、親は【自分の子は発達しょうがいかも?】と悩み、
中には本当に【発達しょうがい】の診断を受けてしまう子もいるのではないか?と懸念しています。
そして、それは【親の育て方が悪い】のでは決してなく、根本の原因は【親自身が抱えてきた心の傷】と深くつながっているのです。

1-4|子育ての裏にある「ビリーフ」
心理学の視点では、私達は幼少期の経験から、無意識に【ビリーフ(思い込み・価値観・信念)】を形成します。
例えば、親が厳格で、いつも怒られ無意識ながら怯えて育ってきた場合【厳しさ=否定】【怒り=人を不快・嫌な思いにするもの】という信念が生まれます。

そのため、自分の子どもに対して【怒らない・自由に厳しくしない子育て】を選びがちになります。
これは一見、優しさのように見えますが、実は【自分が傷ついた記憶】を避けたいだけの反応であることも多く、
【自分がして欲しかった子育て】は結局ベースは【自分が】であって、目の前の子ども自身を【信じる子育て】ではありません。
それは【自分の内面の課題】に触れていない状態。だから、どんなに頑張っても、
どこかで【上手くいかない】という悩みが生まれてしまうか、病気を引き起こすこともあります。
しかし、それを正当化するために、様々な知識や理論を学ぶ人も多いですが、実は本当に自分に向き合っている人にはその様子は丸見えだったりします。

そして、親の顔色を見て育ち「怒られないように」「嫌われないように」生きてきた人ほど、子どもを叱ることができません。
でも実際は
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・怒ること=否定することではない ・叱ること=愛情表現 |
なんですね。
だけど親自身が抱える【ビリーフ(思い込み・価値観・信念)】が未解決の場合、
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・子どもに嫌われたくない ・自分のように苦しまないで欲しい ・自分が怖かったから、怖い存在になりたくない |
という感情が働き、必要な【境界線】を引けなくなってしまいます。
1-5|子どもは「未完の存在」
【人は経験によって成長する存在である】と、哲学者のデューイは述べました。
【経験】とは、上手くいくことも、上手くいかないことも含めての【経験】

子どもは【未完の存在】であり【摩擦・困難・感情の葛藤】こそが、人を豊かにする材料なんですね。
それを全て取り除いてしまえば、結果的に人は弱くなります。
弱くなると、人生に、世の中に、怖さを抱えるようになってしまったり、その弱さを必死に隠すため、過剰に強く・凄い人間だと振舞う場合もあります。
守り過ぎる子育ては、皮肉にも【成長を妨げてしまう】ものなのです。
1-6|親はどうすれば良いか?
大事なのは【子どもを過剰に守ろうとする】では無く、まず【自分の内側をみることです】

内側とは、自分は何を恐れているのか?
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・子どもに嫌われること? ・子どもが失敗して傷つくこと? ・人から評価されること? |
その恐れが、子育てを操作していることはないでしょうか?
そして、自分はどんな子ども時代を生きてきたでしょうか?
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・孤独で怖かった経験 ・我慢してきたこと ・「いい子」でいなければならなかった日々 |
等々そんな記憶が、今目の前の子どもへの反応を作り出しているのかもしれません。
更には、自分は本当は子どもの何を信じたいのだろう。と感じてみます。
子どもには、立ち直る力があります。考える力があります。乗り越える力があります。
それを信じられるかどうか?は、実は親が自分自身をどれだけ信じているか?と深く関係しています。
子どもの【生きる力を信じる】ためには、親自身が自分の人生をもう一度丁寧に振り返り、
無意識に抱えてきた【ビリーフ(思い込み・価値観・信念)】や傷ついた感情を癒していく必要があります。

親が自分を取り戻すと、子どもを必要以上にコントロール・支配しなくてもよくなります。
更に親が自分を信じられると、子どもの力を自然に信じられるようになる。そして
その時初めて本当の意味で【子どもが自分で育つ環境】が整います。

幼稚な暴力が増えている背景には、単なる【しつけの問題】ではなく、私達大人が抱えている【見えない傷】があります。
その傷に気づき、癒し、子どもの成長に委ねられる親が増えること。それこそが、これからの子育てに必要な大きな転換ではないでしょうか。
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