2つの愛③
こんにちは。公認心理師・ビリーフチェンジ心理セラピストの宮﨑くみこです。
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2つの愛について
前回の記事の続きです
前回は、親が【こどもの為に】と【母性的な愛】で、関わっているつもりの事が、実はこどもにとっては【父性的な愛】になっている事もある。という内容でした。
では、続きになりますが、今日は【父性的な愛】についてです。
1-1|父性的な愛
【父性的な愛】とは、必ず「父親」という訳ではなく、私達一人の人間の中には、本来であれば【母性的な愛】と【父性的な愛】どちらも持ち合わせている。と、言われています。
では【父性的な愛】とは
・強さ・厳しさ・固さ ・自信を与えてくれる ・問題解決・諦めずに挑戦する ・自他を危険から守る ・切り分ける(境界線) ・独立・自律・自律 など等… |
【母性的な愛】を【優しさの愛】というならば【父性的な愛】は【強さの愛】と、言われています。
そして、以前もお伝えしたように、先ずは【母性的な愛】を与え、その次に【父性的な愛】という順番になります。
お友達とのトラブルや、何か問題にぶつかった時、まだ何も知らないこどもは、
ワァーっと泣いて、ママの所に駆け寄ると、それを受け止め、共感してもらい(母性的な愛)
↓
お友達に対して、どのようにすれば良いのか?その時に合わせた解決方法を教えてもらいます(父性的な愛)
このようにバランス良く、そのプロセスを何度も繰り返し繰り返し【経験】していく事が大切になります。
そして、時には思い通りにならない事があっても、ダメなものは、ダメなんだよ。と、我慢では無く「思い通りにならない事への耐性」を育んでいく事は【自己抑制機能】として、とっても大切な部分になりますね。
(以前ブログで書いています)
1-2|自信とは
このように、時には
「ダメなものは、ダメなんだよ」
「人に迷惑をかけてはいけないよ」
「どんな理由があろうと、人を傷つけたり、社会のルールは守らないといけない」
等、厳しく接する事もありますがそれこそが【父性的な愛】であり、
又違う時には
「出来るまで頑張ってごらん」
「失敗しても良いから挑戦してみてごらん」
「信頼してるからやってごらん」
「あなたならきっとできる!」
など、ちょっと背伸びをさせて頑張らせたりする事も大切な【父性的な愛】です。
なので、よく言われる【信じて見守る】とは【父性的な愛】とも、言えるかもしれませんね。
でも「1人でダメな時や困った事があったら、いつでも相談し、頼って来なさい」
というように、しっかりしていて頼りになる、大きな存在として在るのが【父性的な愛】です。
そして、それを受け止めたこどもは「ここまでは、自分で解決できそうだからやってみよう!だけど、これは人の力を借りよう」
等の、無理が無い、スムーズな【問題解決能力】が育まれていきます。
結果、それが【自分には何かがあってもきっと大丈夫!】という、自分自身を信じられるようになった時、人は【自信】が持てるようになり【自己効力感】という感覚が育まれます。
1-3|自己効力感とは
【自己効力感】とは、自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できる!
と、自分の可能性を認知していることで、自己効力感が強いほど、実際にその行動を遂行できる傾向にある、といいます。(Wikipedia)
更に、自己効力感を通して、人は自分の考えや、感情、行動をコントロールしていると言われています(Wikipedia)
説明にもあるように【自分の可能性を認知している】ので、自分で出来る部分と、人に頼る部分が理解できているからこそ、目標達成へ無理なく遂行できるんですね。
なので、受容や共感を【母性的な愛】でしてもらった上で、厳しさや、努力、挑戦や、自分を律する事等の【父性的な愛】の価値観を身に付けていくと、
世の中に出た時、自分で人生を切り開く時に訪れる困難や悩みに対しても、めげずに自分で解決策を模索したり、時には友達や先輩からの力を借りながら、
自分の夢や目標を叶えたりすることができるようになります。
そうして自己実現をしながら、自分が周りの人から力を貸してもらうように、他の人にも進んで協力し、皆で幸せを実現していけるような生き方ができるようになるんですね。
今回は【父性的な愛】についてのお話でした。次は、何らかの理由で【父性的な愛(強さの愛)】を受け取る事が出来なかった場合の【父性的な愛情の裏返し】について、書いていきたいと思います。
では、又月曜日♪