既にあなたの中に在るもの
おはようございます。公認心理師・ビリーフチェンジ心理セラピストの宮﨑くみこです。
1-1|リソース
先週書いた記事の最後にご紹介した【リソース】
読んで下さった方々から、もう少し詳しく知りたい!とのリクエストを頂いたので、今日は【リソース】について書いてみたいと思います。
さて【もう頑張れない】【自分には何もない】そう感じるとき、私達は【本当は持っているはずの力や支え】をすっかり見失ってしまうことがあります。

でも心理学では
【どんな人の中にも】【どんな状況の中でも】生き抜くための【リソース(心の資源)】が在る
と考えます。
1-2|リソースとは心の資源
【リソース】とは、直訳すると【資源】心理学では、困難に対処したり、よりよく生きたりするための【力や支え】のことを指します。
それは、お金や時間のような【目に見える資源】だけではありません。むしろ目に見えない所にこそ私達を支える力があります。
例えば
| ・自分を励ましてくれる友人の存在
・深呼吸すると落ち着ける感覚 ・過去に「なんとかやり抜いた」経験 ・信じている言葉や、大切にしている価値観 ・安心できる場所 ・癒される音楽 |
こうしたもの全て、あなたの【リソース】です。
例えるなら、植物で言えば【地面の下に広がる根っこ】のようなものです。

地上の葉や花がしおれて見える時でも、根っこが生きていれば、必ずまた芽吹く力がそこに在るんです。
1-3|見えなくなる
人は辛い時【ないもの】に意識が向きやすくなります。
【自信がない】【頼る人がいない】【もう絶対無理…】
そんな思考に支配されると、まるで心の世界がモノクロになるように、色や温かさが感じられなくなってしまいます。
でも、それは【本当に何もない】訳ではなく【見えなくなっているだけ】なんですね。

嵐の夜には、星が見えなくなってしまうように、心が苦しい時には【リソースの光が一時的に隠れてしまう】状態になってしまいます。
でもね、空の向こうには星が変わらず、ずーっと在るように、あなたの中にも【あなたを支える力】が変わらず、ずーっとあるんです。
1-4|思い出すこと
支援の現場でも【リソースを見つける】という言い方をしますが、私は【思い出す作業】だと感じています。
例えばカウンセリングでは、
| ・これまでに乗り越えられた出来事はありますか?
・そのとき、何があなたを支えていましたか? ・最近、少しでも安心した瞬間はありますか? ・あなたを支えてくれる人や場所、音楽はありますか? |
等の問いかけを通して、その人のリソースを一緒に見つけていきます。すると、多くの人が【そういえば…】と、語り始めて下さいます。

最初は【何もない】【思い出せない】と言われていた方が、過去の経験や小さな習慣、生活の中に、自分の強さや支えを【再発見】されていくんです。
1-5|内側と外側
心理学では【リソース】を多きく2つに分けて考えます。
1つは【内的リソース】です。内的リソースとは【自分の内側にある力】
| ・自分を落ち着かせる工夫
・これまでの経験や知恵 ・ユーモア、柔軟性、希望 ・「それでも大丈夫」と思える感覚 |
そして、もう一つが【外的なリソース】です。【自分の外にある支え】
| ・信頼できる人間関係
・家族、友人、支援者など ・安心できる場所、居場所 ・社会的な制度や専門的支援 |
上記の【内的・外的なリソース】は、どちらも同じように大切です。そして、どちらも実は少しは既に在る、持っているのが、多いんです。
1-6|気づく
【リソースに気づく】ことは【欠けている自分】を責める視点から【支えを持っている自分】を信じる視点へとシフトすることでもあります。
それは【自己肯定感】とは少し違います。
完璧じゃ無くても支えてくれるものがある
ダメな日があっても立ち直る力を持っている
そんな【自己信頼】が、リソースに気づくことで育まれていくんだと実感しています。

1-7|生きる力の根っこ
【リソース】は、誰かが与えてくれる【魔法の力】ではありません。あなたがこれまでの人生の中で、少しづつ育んできた【生きる力の根っこ】です。
見えなくなるときがあっても、決して【無くなる】わけではありません。嵐が過ぎれば、また新しい芽がでてきます。
どうか今日は、ほんの少しでも【自分を支えてくれているもの】に目を向けてみて下さいね。きっとあなたを生かす力が静かに蘇ってくるかもしれません😊
では、又月曜日に♪
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