誰も悪くない
おはようございます。公認心理師・ビリーフチェンジ心理セラピストの宮﨑くみこです。
先週の記事【安心安全な家族】を読み「凄く納得した」「自分の事のようだ」とご感想を多く頂き、ありがとうございました。
1-1|苦しいのは親のせい?
先週の記事を読み「だとしたら今苦しいのは親のせいだ!」と、感じた方もいるかもしれませんが、それは本当でしょうか?
確かに「全く親のせいじゃない」とはいえません。しかし…。実は親御さんや養育者さんの方も又、
幼少期に同じような環境で、同じように【生き抜いた経験】【決断を余儀なくされた経験】をされていて、
【その生き方、方法しか知らず、それが当たり前だと思っていた】
と、言われる方が殆どなんです。
1-2|経験していないから
親御さんや養育者さんの中には、
・私さえ我慢すれば
・子どもが甘えてくると腹が立つ ・子どもが泣いたり、怒ったりするとイライラする ・自分の思い通りにしてくれないと不安・腹が立つ |
と言われる方はとても多く、心理セッションを受けられると、その中で
・【自分を大切にする】という事が分からない
・【甘える】という事が分からない ・【感情を感じる】という事が分からない ・【予測不可能】な事は危険なこと |
等など、クライエント様はおっしゃいます。
実はこれって、親御さんや養育者さん自身が【経験していない】から。分からないんですね。
なので自分が知ってる、経験した事がある【子どもとの接し方】の方が【私もそうだったし】と、馴染みがあるので、
何の悪気もなく、それが【当たり前】だと信じて疑っていませんでした。と言われる方や、
又、逆に【自分が辛かったから子どもにはそんな思いはさせたくない】と【全てを受け入れる】【嫌な思いから守ってあげる】という方もいらっしゃいます。
1-3|ボタンの掛け違い
しかし、そのどちらも【結果上手くいかない事が殆ど】なぜなら、どちらもベースが【私・自分】だからです。
子どもはこの世に生を受けた時点で【子ども=個】であり、親御さんや養育者さんとは【別の存在】です。
【私・自分】が経験した子ども時代の過ごし方や【私・自分】がして欲しかった事とは、
子どもは【全く別の感覚や思いを持っています】
【私・自分】には「当たり前」だった。【私・自分】は「嫌だった」。かもしれませんが、
生まれてきた子どもにとって、それをその子が【本当に望んでいることだとは限らない】という事です。
どうして良いか分からないから「自分が経験した子育て」。自分が嫌だったから「そうはしない子育て」。
でもね、こうして見てみるとそのどちらにも、実は根底には【愛】が存在しています。
なぜなら親御さんや養育者さんは【良かれ】と思い、している事が殆どです。
しかし子どもは、自分が欲しい【愛情のカタチ】では無い場合
「自分の事を嫌っているんだ」「自分なんて愛される存在じゃないんだ」と、
純粋がゆえに受け取る感覚も極端になってしまいます。
そして、親御さんや養育者さんも、自分が知っている親との繋がり方しか【知らないからどうする事もできない】だけどその中でも迷い、悩みながら、
「しつけ」や「子どもが困らないように」と、厳しくすることが【愛のカタチ】になっていたり、
又は、私が嫌だったから子どもにはそんな思いはさせたくない!と「何でもしてあげる」「嫌な事から守ってあげる」という【愛情のカタチ】になっていて、
【子どもが欲しい愛情のカタチ】と【親御さんや養育者さんが渡す愛情のカタチ】が違う時、
【愛情】という【ボタンの掛け違い】からどんどんすれ違いが起きてしまうんですね。
親御さんや養育者さんは「良かれ」と思って渡す【愛情のカタチ】が、自分が望まない【愛情のカタチ】の場合、
子どもは負担を感じたり、傷ついたりする為、自分の心を守る為にそもそも【自分が欲しい愛情以外受け取らない!】と、決断する時があります。
その場合、親御さんや養育者さんは「子どもの為にあんなにしてあげたのに…」と【愛情の循環】が上手く行かず途切れてしまいます。
1-4|頭と心の不一致
幼少期の頃に極端な受け取り方、思い込み、決断をしたけれど、私達は大人になるにつれ、
・我慢する時もあればしないで良いときだってある
・甘えたり人に頼っても良い ・泣いたり、怒ったり、感情は大切なもの ・人の思い通りにしなくても経験として自由にやってみたら良い |
と、知識として十分【頭では理解しています】。だけど、頭で思う事(大人の思考)と心や身体の反射・反応(子どもの頃の癖)この【2つが不一致】の時、私達は「悩みや生き辛さ」になっていきます。
1-5|誰も悪くない
親御さんや養育者さんが、幼少期に日々繰り返し感じた
・我慢しなきゃダメ
・甘えてはいけない ・感情を感じたら辛くなる ・親が望む事、予測できる範囲でしか行動してはいけない |
という、幼少期に「いかに傷つかずに生き抜く為」その環境の中で決めた決断には【発達性トラウマ】が関係しているので、
その部分を丁寧に紐解いていき、解決(自己一致)していくことで、解決は可能です。
親御さんや養育者さんの中には「自分の子どもなのに嫌悪感がある」「愛することができない」からつい辛く当たってしまう…。と、悩みを打ち明けて下さる方もいますが、
そう【悩んでいる時点で既に愛がある】と、私は思います。本当にどうでも良い、嫌、嫌いなら気にもならないし、悩んだりしません。それは親が何歳になっても。
そして【嫌悪感や愛する事ができない】とは、自分がしてもらえていない、経験していないために
【受け止め方を知らない、愛し方が分らない】んです。
それが、自分と同じ長女に反応として出たり、兄弟姉妹の中でも言う事をきかない子に反応として出たり様々です。
※お1人お1人違うのでこの部分を丁寧に見ていきます
親自身も「なぜ?この子に、こんな感覚になってしまうの?」と、悩みを抱えている方は本当に多いのが現状です。
子育ての辛さは、親御さんも養育者さんも、そして子ども達も、
【誰も悪くない】
ただ知らず知らずに見えない
苦しみの【世代間連鎖】が続いている
という事なんです。
その部分が解決していく事で【(自分は望んでいなかったけど)本当は在った愛】に気づく事ができるようになっていきます。
すると、目の前の親は変わりません。しかし、自分の心の中の親とは【愛情の循環】が巡るようになっていきます。
すると、子どもとの関係のみならず、自分を取り巻く人間関係自体が良い方向へと巡りだします😊
先ずは知った人から【負の世代間連鎖】を自分の為、そして次世代の為に解決していきませんか?
それはもしかしたら親である自分自身かもしれないし、子どもである自分自身かもしれません。
心理学では「相手を変えることはできない」だけど「自分自身を変えることはできる」と言われています。
※なぜなら自分で決断した事だからです
人は誰しも今できる最善の生き方を送っています。それが良い・悪い。というジャッジは心理学では存在しません。なので、そうしかできなかった親の生き方・人生を尊重し、
気づいた「あなたから」解決していきませんか?
私がこのような考え方を学んだのは【ビリーフチェンジの創始者:棚田克彦先生】からです。
棚田先生は、トラウマの中で【個人的なトラウマ】や【家系が抱えるトラウマ】がある。と教えて下さいました。
そして【家系が抱えるトラウマ】について、棚田先生が新しい本を出版されました😊
↓ ↓ ↓
衝撃的なタイトルですが、内容もとても納得のいく一冊です。自然の摂理にも通じることを感じます。
是非手に取って必読書として熟読されると良いかもしれません😊
では、又月曜日に♪
※毎週ブログには書いていない事、そして馬達の写真等も配信している、公式LINEへのご登録も是非😊
😊ココロの相談はコチラ😊カウンセリングはコチラ |